11月18日(金)18:30~北新地事務所にて、今年度4回目のピアリーダー養成講座(中級)が開催されました。
今回は、大阪府パーソナルサポート事業就労生活支援員の中桐康介氏を
講師に迎えて、パーソナルサポートを含めた中桐氏の活動についてお話頂きました。
1.きっかけ
中桐氏は、1995年冬、野宿者支援の夜回り活動中に当事者の死に直面したことをきっかけに、世の中と自分との関わりを考えるようになり、世の中の不条理に取り組んでいきたいとの思いを強くされました。そして、自らもテント生活をしながら、野宿者と同じ立場、視点での支援活動を、15年以上の長きに亘り続けてきた経験を持ちます。
2.オシテルヤ
2002年長居公園に引越し、「野宿者の人たちと一緒に生きていきたい。用が無くても訪ねてくる仲になりたい」との思いから、『オシテルヤ』(日本の古語・意味は「あまねく照らす」)というフリースペースを利用して、相談活動や居場所作り、農作業、野菜の販売、介護事業等を始めました。
3.就労支援の仕事
・野宿者の中で、若年層の増加が顕著になってきた。
・発達障がい、ニート、引きこもりへの関心が強まってきた。
等の理由で、2009年10月から就労支援事業に着手しました。
4.パーソナルサポート事業(PS事業)
就労支援の現場では、仕事の相談で来たものの生活基盤が安定していない人が多いことから、トータルなサポートの必要性が浮き彫りになってきました。制度主導ではなく、個人主導のオーダーメイドの支援を目指し、事業所で自前の働く場を作りました。働く場は、八百屋、喫茶店、弁当屋、レストラン、食堂、花屋等、多岐に亘ります。ここでは「中間労働市場」と呼ばれる就労体系が導入され、色んな段階を経験しながら、当人に応じた支援が受けられる仕組みになっています。
5.ケース事例
最後に、PS事業でのケーススタディについての説明がありました。
・以前は社会に包摂されていた発達障がい等が、失業により一挙に顕在化。グループホー
ム、生活保護を活用して支援。
・発達障がいとのことだったが、聞き取りにより虐待の事実が判明。支援方法を変更。
等、いくつもの事例が紹介されました。色んな支援策を調整して、その人に合わせて整え
ていく、PS事業の可能性を模索する日々です。
参加者からは、
・「ピアサポート=パーソナルサポート」だと思う。
・中桐さんの体験を元にされた話が感激です。
等の感想が寄せられました。
参加者の皆さん有難う御座いました。
11月18日(金)第4回ピアリーダー養成講座(中級)報告
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