第3回目のピアワークミーティングは、サポーター11名の方々と「ホウレンソウはできるのか!?」をテーマに意見交流しました。
ミーティング開始前に、ファシリテーター役のにゃんまげさんが、生ホウレン草!?で会場を沸かせ、和やかな雰囲気の中、意見交流が始まりました。
「ホウレンソウとは?」「ホウレンソウ失敗例、成功例」「どうしてできなかったのか?」「どのように工夫すればよいのか?」の四つの小題を切り口にトークを展開しています。
以下、それぞれの小題で出た意見の中からいくつか挙げさせて頂き、まとめたものを掲載しています。
今後、サポーターの皆様にはこのミーティングレポートを発信していきたいと考えています。参加された方にとっては、再度、振り返り見直す材料に、その他の方にとってはミーティングでの様子を少しでも感じて頂くことができたらと思っています。また、読んでいただくことでミーティング出席のきっかけになればとも思います。
よろしくお願いします!
1.「ホウレンソウとは?(ホウレンソウの認識)」
・報告=過去または現在のことを伝える
・連絡=未来のことを伝える
・相談=双方向的に働くもの
・報告、連絡は客観的な事実を客観的に伝える
・相談は報告・連絡をふまえた上で結論を出すときに互いに意見を出し合い話し合うもの
等の意見がありました。
一口に「ホウレンソウ」といってもそれぞれに性質があり、仕事を円滑に進めていくために必要なものであるというのが、ほとんどの方の認識でした。
また、ホウレンソウをしやすい環境を整えることも大事という意見もあり、上司、先輩、同僚と良好な関係を築くことも「ホウレンソウ」を行う上で大切なポイントになるのではないかと思われます。
2.「ホウレンソウ失敗例、成功例」
・報告事項を要約して伝えることができなかった
・そもそもの指示が理解できていなかった
・ホウレンソウのタイミングがわからない
・失敗することが多すぎてこれ以上聞けないと思いわかったふりをしてしまう
・報告・連絡事項が次々起こり先に起こった事項を忘れてしまう
・内容の重要度を自分で勝手に判断してしまいあとで困ってしまう
・興味のあることとないことに対する記憶や反応が極端に違う
等々、失敗例に多数のご意見をいただきました。
3.「どうしてホウレンソウができなかったのか?」
・5W1Hを上手に使いこなせていない
・嫌なことを後回しにしてしまう
・情報に対して優先順位がつけられないから
・ホウレンソウするタイミングがつかめない
・どのように伝えたら良いかわからない
・自分が今やっている仕事の流れ、全体像がわからない、最初の段階での認識が甘い
・相手の意図をくみ取れなかった(相手の言っていることを理解できていない)
「どうしてできなかった」については、各自の失敗談をもとに多くの発言が出ました。
こちらに掲載できなかった発言の多くにも、発達障害をもつ人の特性が表れているように思います。
特に、「情報に対しての優先順位をつけにくい」、「相手の言っていることを理解できていない」などは、発達障害をもつ人の大きな問題だと思われます。
今後、ホウレンソウについて考えるときに、発達障害の特性や二次障害の症状などで出来ないことなのか、日ごろから意識をしていれば出来ることなのか、もう一度自分自身を振り返ってみられるのも良いのではないでしょうか。
4.「どのように工夫すればホウレンソウが出来るか?」
◆自分なりの工夫
・ToDoリストを作る(ToDoリストをホウレンソウするためのツールにする)
・断片的であっても少しずつでも、とりあえず上司に伝えることを意識する。
◆上司へのアプローチ
・ホウレンソウが難しいことをあらかじめ上司に伝えておく
・上司に、どの時点で報告したらいいかを最初に確認しておく
・中間報告が難しいので、上司のほうから様子を伺いに来てもらうように頼む
上記の、「どうしてホウレンソウができなかったのか」を踏まえて、いろいろな工夫がでました。
ToDoリストを作り完了したら消していく、他の人の協力を得るなど発達障害を持つ人の特性をカバーする工夫は数多く知っておくと良いと思います。
「特性だから」とあきらめてしまうのではなくて、工夫や練習をすることで乗りこえられることも少なくないのではないでしょうか。
また、人間関係という視点では、上司との関係や、上司以外の人間関係もホウレンソウに大きく影響することがわかりました。
ホウレンソウを含め、日ごろの人間関係をより良く築くためには、あらかじめ自分の特性を伝えておく必要があるかもしれません。
自分の特性の伝え方については、このミーティングで詳しく触れられませんでしたが、同じ悩みをもつ仲間同士で今後も情報交換していけたらと思います。
「参加者の感想より」
・ホウレンソウのスキルは職場だけでなく親子関係や他の人間関係でも有効だと思う。
・失敗談など、共感できるものがたくさんあった。
・自分だけじゃないのだと実感できたことが良かった。
・皆の話を聞いていると、自分がホウレンソウできていない理由もわかってきた気がする。
・ホウレンソウは「コミュニケーション力」「判断力」「思考力」「注意力」「情報処理力」などをひっくるめた「知力」に加えて「自分の興味関心」、そして「心の余裕」が必要。
発達障害をもつ人はそこがアンバランスなのだと実感した。
アンバランスな部分を自分で意識していくことが大切。
以上で第3回ピアワークミーティングの報告を終わります。
次回は、「ハッタツ的に見た!!ブラック企業!!」をテーマに開催されます。
過激なテーマに熱きトークが展開される気配が、、、、!?お楽しみに!
2010年8月20日(金)ピアワークミーティング報告
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