9月3日金曜日、午後6:30から北新地事務所にて、第4回目のピアワークミーティングを行いました。
今回のテーマは「“ハッタツ的”に考えるブラックな職場や業種」、衝撃的なテーマ!?に参加者がいつもより少なめでしたが、内容は予想外の展開となり充実したミーティングとなりました。
以下、ミーティング内容をみなさんのご意見を紹介しながらお伝えしていきます!!
1、「“ハッタツ的”に考えるブラックな職場や業種」とは?
~一般的には問題ないかもしれないが、私たちには困る職場環境~
・暗黙の了解が当たり前(普通分かるだろう、と思われることでも言ってもらえないとわからない)
・朝のラジオ体操の参加。(表面的には任意と言いながらも実は強制だった!)
・朝礼での3分間スピーチ強制(内容が悪いとダメ出し…そのうちどんな内容でもダメ出し、やり直し)
・全体主義的、トップダウン、体育会系、軍隊のような会社
・社長が来る30分前に社長への挨拶練習、社長が来たら直立不動
・トップダウンがものすごくきついため職場内の雰囲気が異常な緊張感
・スピード第一、効率重視、余裕のない会社
・抽象的、曖昧な指示が多い。わけの分からない決まりが多い。
・チェック体制の整っていない会社(個人個人で業務を担い確認システムのない体制は厳しい)
・パワーハラスメント、いじめが横行している会社。
・何でも適当に出来る人でないと企業は雇ってくれない、一点だけずば抜けて出来てもダメ。
・今の時代、「仕事のあり方」「企業のあり方」がおかしいように思う。
・世の中が規格的、ベルトコンベアーにのせられたようで生きにくい、世の中がブラック!!
など、「“ハッタツ的”に考えるブラックな職場や業種」に数々のご意見を頂きました。特に、「トップダウンがきつい」「世の中が規格的、ベルトコンベアーに乗せられたよう」などの意見からは、世の中全体のありようを映し出しているようで、誰もが少なからず息苦しさを感じているのではないかと思いました。
この後の自己紹介でも、これまでの仕事の中で一番ブラック企業と思った所と理由をあげていただきました。少しご紹介します。
・IT関連の会社→上から下までブラック、構造的問題がある(ITゼネコン、IT土方)
・研究開発補助→雇用条件が全く違っていた
・福祉関連→労働時間が決まっていない、暗黙の了解が多い、施設側の都合ばかり優先
・情報処理会社→トップダウンが強烈、社長の気分次第
・アミューズメント関係の仕事→指示の連携がバラバラ、コミュニケーションが図れない
など、ご参加いただいたみなさんの実体験に基づくお話を伺うことができました。
また、営利企業が福祉事業を立ち上げると良いイメージなのに、NPOなど非営利組織が営利事業を始めると悪いイメージになるという意見がありました。確かに!と思う反面、それはなぜ?と考えてみると、そこには、福祉の歴史や企業の戦略、日本の文化や国民性等々いろいろな側面が絡み合っているように思いました。みなさんはどう思われますか? 福祉的=犠牲的
2、どうすれば私たちが働きやすい環境になるのか?
《環境》
・机のまわりにパーテーションがあるなど、余計な刺激がない、耳栓OK、個室あればなおよし。
・フレックスタイム制やワークシェアリングで働き方を調整できる。
・体調に合わせて仕事ができる。
・仕事のチェック体制が整っている。ミスを防げるシステムになっている。
・安心して仕事ができる環境(怖い人が周りにいないなど)。
・休みや休憩をとりやすい。
《人的資源》
・あたりまえのことでも丁寧に説明してもらえる。だれにでも分かりやすいルール。
・苦手なこと、できないことを強制されない。
・仕事がたてこんでいるとき優先順位を整理してくれる。
・スケジュール整理、調整を手伝ってくれる。
・できないことがあっても責められず、別のやり方を工夫してもらえる。
・適材適所を考慮して仕事を与えてもらえる。
など、特性を理解し環境や人的資源を整えてくれる、そんな企業があれば誰にとっても働きやすい職場になるのではないかと思われます。
が…そんな企業ある??
3、働きやすい会社はどこにある?
第3次産業で働くことは私たちにとってしんどいこと多いのでは?というような話の流れから―
・第1次産業は、相性のあう職域なのではないか?農業・漁業など。
・農業は自分で考えなければならない、いろんなことをやらなければならない、天候のリスクもある。
・苦手とするマネージメントを担ってくれる人が必要。
・パン屋や自家製無農薬野菜を活用したレストランをやっているところも実際にある。
・食生活が乱れがちになりやすいので収穫物を使ったお弁当宅配などもいいのでは。
・農業を役割分担することで企業体になるのでは?(無農薬作物を作る―販売(IT、調理、営業)―収益)
・NPOではなく企業体制にする。
・実態、研究、調査、何をするにも下調べが必要。
・サヴァン農家!?
・自分たちは成功体験がないが、やり始めたら一生懸命できる。
・本人ができていないと思っていても案外できていることもある。
等々、ダークなイメージのテーマからは予想外の明るい方向に話が果てしなく広がりました。
結論:働きやすい企業がないなら自分たちで作ろう!!
①NPOで農業
②社会起業家になってみんなで社会的企業を作る
④ギークハウスを作る
⑤ワークシェアリングを徹底
⑥プチサヴァン※人材派遣業
※プチサヴァンとは、特別普通の人より優れているわけではないが、発揮できる能力を持っている人。
など、いろいろな職域が提案されました。中でも、農業については少し詳しく意見交流されました。実際、実現するために何をどうすればよいのか?今後も折にふれ話し合っていけたらと思います。また、この内容に関してはじっくり考えていけたらと思っていますので、ご意見などございましたらコメント欄にお寄せ下さい。
4、障害者枠雇用での就労は理解してもらえるのか?
・上から目線で見られる。いきなり「障害者扱い」。
・特性を個人情報保護の観点からか周りに説明してもらえず、結局理解してもらえない。
・仕事をさせてもらえない、法定雇用率を満たすためだけに採用されている。(お座り人形状態)
・能力が高い人ほど噛み合わない。コミュニケーションが苦手と言うだけで単純作業をさせられる。
・障害者枠だと職種が限られていてキャリアが生かせない。
・トライアル雇用で能力が発揮できるとは思えない。
など、意見を総合的に見ると、障害者枠雇用での就労も私たちに沿った働きやすさをカバーしたものとは言えないのではないかと思います。
【参加者アンケートより】 (参加者6名)
・大変、おもしろいミーティングでした。
特に、企業で働くことの大変さ、それぞれの体験談、今後のお手伝いに役に立ちます。
そして、今日の話が本になったらおもしろいなと思いました。
・始めはどのようなミーティングになるのかちょっと心配だったが非常に建設的な意見も出たりして有意義だった。
・障害者雇用はブラックであるという結論は想像もつかない展開、現実を知ることができました。援助者と言われる人たちは皆勘違いしていますね。
等々、ご感想をいただきました。また、今後のミーティングに希望されるテーマとして「今回の内容を踏まえて発展的な内容を期待したい」や「特性を活かした仕事にはどんなものがある?」など、今回のミーティングをさらに発展させたものをという意見がありました。今後、検討していきたいと思います。
このように、ピアワークサポーターミーティングでは、いろいろな角度から「ワーク」を捉えテーマを設定し、サポーター同士が同じ立場で考えあい話し合っています。サポーター未登録の方につきましては、見学1回OKとなっておりますので、ぜひ、一度、北新地事務所へ足を運んで頂き現場の雰囲気を感じて頂けたらと思います。
次回のミーティングは、9月17日(金)18:30~21:00 北新地事務所にて、「職場でのカミングアウト」をテーマに開催します。
私たちにとって働きやすい環境を整えるために、カミングアウトすることはメリットかデメリットか、また、自分をわかってもらうためにどうカミングアウトすればよいか?など、様々な視点からこのテーマを考えていきたいと思います。独自のネタやご意見などございましたらコメント欄にご記入いただけると嬉しいです!よろしくお願い致します。
2010年9月3日(金)ピアワークミーティング報告
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